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中川敏光|サウンドパフォーマンス「苔の音楽 - 因果からの脱却」について


アブラカダブラ絵画展のオープニング記念イベントで、白井美穂さんと共演されたサウンドアーティストの中川敏光さんのイベントが、6月24日に横浜井土ケ谷の「blanClass」で開催されました。

「ある物体を、叩く行為などによって、発せられた音は、「その物体」と「その音」との間の固有の因果関係によって生じる。その因果から生み出されて行く事実を、その物体が本来発するべき音と違った"代用(オルタナティブ)"した音へ入れ替えてみる。すると私たちの感覚は違和感を覚え、この出来事に再び目を向けさせる。そして"代用(オルタナティブ)"した音との新たな因果が成立していくことで、「物→音、或いは、音→物」の経験を書き換えていく。今回のパフォーマンスは、「物体と音の関係性」に新たな視点を提示する試みである。」

パフォーマンス後の中川さんとBlanClassの小林さんの対談をうかがって、大変興味深かったのですが、音楽表現の領域が人の日常の聴くという瞬間に密接ながら、それを媒介する意思や意図、思惑について認識していなかったりする何かがあるということです。音楽家すなわち演奏家というものは、演奏するという行為そのものによって完遂するものがある、という話でした。音楽家同士のセッションなら、なおさら、ですが、それが今回は「苔」とのそれであるということが、図らずも、音楽や演奏そのものが直接的に媒介されうる存在であるということに気がつきました。小林さんが指摘するように、ビジュアリストとしての我々とは異なる能と心の経路からの発露があるのかもしれません。木や石や地表を衣のように苔が被い、雨や雫を滴らせ集めて弾くのを観るように、苔もまた「媒介者」として、中川さんの音楽に非言語領域で関与しているのを「聴く」ことで、センスオブワンダー、有機的な感覚をこの身に宿していることを想う一夜でした☆

サウンドパフォーマンス|中川敏光[苔の音楽 - 因果からの脱却]

日程:2017年6月24日(土)

会場:blanClass (神奈川県横浜市南区南太田4-12-16)

時間:開場18:30/開演19:30 入場料:1,600円(ワンドリンク付) 中川 敏光, Toshimitsu NAKAGAWA 電子音楽家・美術家。多摩美術大学油画科卒業。在学中には主に音響作品を制作。その後、PCでの音楽制作やラップトップPC・自作楽器を使ったライブパフォーマンスなどで主に活動、2013年からは作曲家 山口紘と共同レーベル ”Speech ”を設立。近年ではSpeechオーガナイズによる現代美術・音楽ライブ連動企画「HouseBeats - 攪拌する家」(2015年)「即興のかたち ARCHITECTURE OF IMPROVISATION」(2017年)になどに参加出演、現在に至る。 http://www.speechmusicartcritique.com/

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