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笠原出「Loaded」展


Fluffy Limbo/still life/following S.Y/F6/キャンバスに油彩、箔/410×318mm/2017年

笠原出展「Loaded」へ行ってきました。もう、終わりの時間なので、夜になっていて、市川平氏の特殊照明によって、絵画の上に飛んでいる金箔の「ふわりんぼ」たちが、輝いて動き出します。

床に寝っ転がって、眺めても観ましたが、それは、金色の輝きがぼかされた風景に重なる、もうひとつの絵画、記号、のように感じられたからです。これは、ホログラムと同じ構造を持った絵なのではないかと。物体への参照光がプリズムによって分けられた光で、鏡の向こう側に虚像を結ぶように、絵を観る視線の先に交叉して、こちらに向かって反って伸びてくる、絵すなわち描かれたイメージからの反射として、とらえられるのでは?と。日本画の金箔の背景がそ逆の機能を持たされているとすると、笠原さん独自の絵画技術は、同じような志向性で、絵の上に浮かび上がっているものを描いているのではないかと。ゾクゾクしながら、楽しく帰りました☆

笠原出「Loaded」

会期:2017年10月5日(木)ー10月30日(月) 時間:12時〜19時 (最終日は〜17時) 休廊:水曜・日曜・祝日

笠原出のGALLERY TAGA 2では3年ぶりとなる展覧会を開催いたします。笠原は1995年頃から「笑い」そのものの意味や行為、またそこから派生する存在について問いつづけ、「笑い」のもつ複雑な層を表現しています。2006年頃からは、神社仏閣等の現世と常世(※)の橋架けとなるような風景に「笑う精霊」がふわふわ点在する絵画作品を描き続けてきました。本展では現世に見立てた過去の名画に「笑う精霊」が漂い、現世と常世の中間領域に私たちを誘います。また会場は、特殊照明作家の市川平氏とコラボレーションした展示となります。是非ご高覧ください。

※ 常世(とこよ): 永久に変わらない神域。死後の世界でもあり、黄泉もそこにあるとされる。日本神話や神道の重要な二律する世界観の一方。 もう一方は「現世(うつしよ)」。

(作品タイトルの「Fluffy Limbo」=ふわふわした不確実な状態/場所、 どっちつかず、宙ぶらりん)


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